芳香蒸留水とは高温の水蒸気で植物の成分を抽出する「水蒸気蒸留法」で抽出された水溶液のことです。「ハーブウォーター」「フローラルウォーター」「アロマウォーター」という呼び方もあります。また、バラの芳香蒸留水は、「バラ水（ローズウォーター）」として、古くからアラブやヨーロッパ諸国で使われてきました。
植物の芳香成分を水蒸気蒸留法で抽出すると、精油として出てくる油溶性成分と芳香蒸留水として出てくる水溶性成分が得られます。芳香蒸留水は精油を抽出する際の副産物として扱われていることもありますが、水蒸気蒸留法によって抽出できる精油がごく少量の植物が原料の場合は、芳香蒸留水を得ることが目的となっていることもあります。ローズやネロリなどの花を蒸留する場合や、私たちが抽出している「くろもじ」や「においこぶし」を蒸留する場合もこれにあたります。）
芳香蒸留水は精油と比べると量がたくさん得られるため、比較的手に入りやすい価格になっています。また精油は成分が凝縮されているため、国内外の主なアロマセラピーの団体では希釈して使うように教えていますが、取り扱いに注意が必要な精油とは異なり、芳香蒸留水はそのままでルームスプレーやマスクスプレーとして使うことができ、精油と同じ様に植物の自然な香りを楽しむことができます。（※精油と芳香蒸留水は含有成分が異なりますので香りにも違いがあります。）
